MENU
カテゴリ

【防災の日】ラブホテルで被災しても慌てないためにできること

【防災の日】ラブホテルで被災しても慌てないためにできること
  • URLをコピーしました!

2024年、年始に能登半島地震が発生し、先日は南海トラフ地震臨時情報が発せられ、巨大台風上陸の予報……と、日々天災のニュースを聞く昨今。

「ラブホテルにいる時に被災したらどうなるんだろう」と考えるようになるのも自然な流れでした。

この記事では、私自身が普段から防災で気をつけていることを共有し、実際にラブホテルがどんな防災対策をしているのか取材してみました。

目次

ホテル利用者として気をつけていること

まずは、ラブホテルを利用する客として、どのようなことに気を付けているのかを挙げてみます。

休憩利用か、宿泊利用かで滞在時間や利用状況が大きく異なるため、それぞれ書き出しています。

休憩・宿泊共通で気をつけていること

非常口の場所を確認する

ビル型、連棟型(モーテル、ワンガレージワンルーム)によっても変わりますが、非常口がどこにあるか、スムーズに移動できそうかを確認しておきます。

ビル型・非常口案内の例1
ビル型・非常口案内の例2

客室選択パネルから客室までの移動中に「非常口」のサインがどこにあるか。そして、客室に入ったら避難経路図を確認します。

避難経路図の例

防災アプリを入れておく

地震や大雨などの警報の通知がくるようなアプリをインストールしています。

現在インストールしているのは、ウェザーニュース、NERV防災、NHKニュース(防災)の3つです。

窓の位置と開け方の確認

ラブホテルの客室内は、内窓で窓を隠して日光が入らないようになっていることが多いので、どこに窓があるのか、すぐに開けられるのか(開けやすいか)を確認しておきます。

この部屋では、右手の観音開き扉の部分が窓になっている

宿泊時に気をつけていること

地図、天気などの周辺情報

土地勘のない場所に行ったときには、必ず天気や周辺の地図などを確認してから就寝します。

大雨が降ったりしないか、海や川が近い場所かなどを念の為確認しておくと安心です!

スリッパはベッドサイドに

地震が発生した際、裸足は危険なので必ずスリッパをベッドサイドに置いておきます。

部屋を真っ暗にしない

慣れない場所で、しかもスイッチがたくさんあるラブホ客室の照明を即座につけるのは難しいです。

また、外部の光が入りにくいことが多いので、部屋を真っ暗にすると、いざというときに危険かも……と思っています。

そのため、一部の照明をつけたまま就寝します。

私自身は真っ暗でないと寝つきが悪いので、ホットアイマスクをして光を遮っています。

調光が難しい客室に入ってしまった場合、持ち歩いている小さなUSB電球とモバイルバッテリーをフットライトにすることもあります。

宿泊施設・閉鎖的な空間では共通の意識かも?

窓の確認はラブホテル特有の事柄かもしれませんが、それ以外はラブホテルに限ったことではないですよね。

ビジネスホテル・シティホテル・旅館などの宿泊施設や、カラオケ・漫画喫茶などの暗くなりやすいところも、同じように気をつけておきたいなと思っています。

実際、ラブホテルの防災ってどうなっているのか?

自身で防災を意識することは当然として、実際のところラブホテルにおける防災はどうなっているのか。

気になっていることをいくつかのラブホテル・ホテルグループにおたずねしてみました。

防災アンケートにご協力いただけるホテルさんはご連絡をいただけますと幸いです

K’s GROUP

避難経路図はどこにありますか?

主に部屋の扉、導線等に掲示してございます。

普段、お部屋は自動で施錠されると思いますが、地震や雷で停電したときはどうなりますか?

基本的に電気錠は電気の供給が無くなると「開」となります。またフロントに一斉開錠ボタンがございます。

停電した場合の支払い方法はどうなりますか?

程度によりますが、今までのケースですと現金でいただいております。

地震があったとき、アナウンスや誘導はありますか?

館内放送がある店舗は使用します。年2回避難訓練が義務付けられておりますので、そちらに則します。

利用者側に防災上、気を付けておいてほしいことはありますか?

一般的な施設利用時の想定のレベルと考えます。

防災についてお店として心掛けていることはありますか?

年2回避難訓練を実施しております。また協力業者様による設備点検も実施しております。

K’s GROUP 詳細

某ラブホテルグループ(管理スタッフ回答)

避難経路図はどこにありますか?

全ての客室に貼られております。(大抵は入室扉の目線見やすい場所です)

普段、お部屋は自動で施錠されると思いますが、地震や雷で停電したときはどうなりますか?

形態にも寄りますが(宿泊業営業・風俗営業所謂4号店) 宿泊業はお客様が内側から施錠されますので自動施錠はありません、また緊急時にはスペアキーなどで外側からの開錠も可能です。 4号店は自動施錠ですが停電発生時には自動で施錠ロックが外れる様に設定されています。

停電した場合の支払い方法はどうなりますか?

入室履歴の記録を見て全て電卓叩いて手計算対応になります。(精算機が故障した際も同様で大変だそうです)

地震があったとき、アナウンスや誘導はありますか?

警報が鳴り響きお知らせするようになっていますが、実際地震が発生した際はフロントスタッフの誘導が入るのではないかと思います。

利用者側に防災上、気を付けておいてほしいことはありますか?

避難経路の確認、照明機器の下を避けてください(ラブホはシャンデリアなど吊り下がっている照明機器も多いですので) エレベーターは絶対に使用しないでください(途中で止まるかもです)。

防災についてお店として心掛けていることはありますか?

各ホテル管理担当者に任せておりますが店舗エリアの法定消防設備点検等で年に1度災害時の避難経路確保や防災につきましての指導を受けています。避難訓練は正直シュミレーション程度などではないかと思います…

ホテルアクアメイク

避難経路図はどこにありますか?

避難経路図なし ※平屋の一戸建てのため

普段、お部屋は自動で施錠されると思いますが、地震や雷で停電したときはどうなりますか?

自動ロックではないので内側から開錠できます

停電した場合の支払い方法はどうなりますか?

アクアメイクは平常時から手集金です。長時間にわたり停電等で部屋を利用できない場合は無料、泊前料金の場合は返金になります。

地震があったとき、アナウンスや誘導はありますか?

火災報知器及び電話連絡、従業員による避難誘導になります。

利用者側に防災上、気を付けておいてほしいことはありますか?

有事の際は、速やかにご自身の安全を守って頂き、従業員の指示に従って避難をお願いします。

防災についてお店として心掛けていることはありますか?

年2回防火訓練を実施しています

ホテルアクアメイク 詳細

HOTEL N グループ

避難経路図はどこにありますか?

全室ワンルームワンガレージ式のお部屋になっておりますので出入口は一箇所です。シンプルな造りのため、特に避難経路図の案内はありません。

普段、お部屋は自動で施錠されると思いますが、地震や雷で停電したときはどうなりますか?

停電時はロックされたままになります。フロントには開閉ボタンがありますので、その時の状況でスタッフが判断します。

停電した場合の支払い方法はどうなりますか?

停電時は現金でお願いしております。

地震があったとき、アナウンスや誘導はありますか?

フロントからお電話いたします。

利用者側に防災上、気を付けておいてほしいことはありますか?

なし

防災についてお店として心掛けていることはありますか?

定期的に消防点検を行っています。スタッフ間では災害時に備えて、能登半島地震のときと同様の対策(各部屋チェック、お客様やスタッフの安否、声掛け、二次災害防止など)をしていこうと話しています。

HOTEL N グループ 詳細

防災研究の小山さんよりコメントをいただきました!

防災の研究をされている小山さんより、本記事を見てコメントを頂戴しました。

小山真紀さん https://twitter.com/lCJCl

ラブホテルの防災については、ビル火災の問題が特に大きく現れるので、火災時の対応から考えていただくのが大事かと思います。

水害時は、立ち退き避難が必要かどうか(上階避難でよいのか、立ち退き避難が必要か)、火災・水害時は電気が止まるとエレベーターが止まってしまいます。

ラブホテルは階段の場所がわかりにくいので、このあたりの誘導が課題のように思います。

地震の際は、揺れているときは落下物などから身を守り、建物が安全であれば、揺れが収まってから身支度して落ち着いて階段から屋外へ避難します。ここでも掲示と誘導がポイントになるように思います。

コメントを拝読するに、やはり非常時は階段での移動、そのために避難ルートの確認が重要になりますね。

実際に、階段の場所や避難ルートがわかりにくいラブホテルも存在します。利用者としては、そういったところがあれば、改善されてほしいと願います。

まとめ

いざという時に落ち着いて避難ができるように、普段から防災について考えながら、楽しく旅やラブホ探訪がしたいですよね!

おすすめの防災グッズやtipsがあれば、ぜひ教えていただきたいです。

また、防災アンケートも追記していきたいので、ご協力いただけるホテルさんはご連絡をいただけますと嬉しいです。

更新情報

2024/10/11 石川県ホテルNグループのアンケートを追記しました

2024/10/11 防災研究の小山さんからいただいたコメントを追記しました

couples
【防災の日】ラブホテルで被災しても慌てないためにできること

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

昭和ラブホ・平成ラブホ探訪家の「逢根あまみ(あいねあまみ)」が、マジメに、思いのままに、ラブホテルにまつわるあれこれを書き連ねる、“チラ裏的”ニュースレターです。
ラブホテルにまつわるニュース、ラブホレポート、エッセイ、コラムなどを月1〜3回配信。
昭和レトロ・平成レトロなラブホテルが好きな人、アダルトカルチャーに興味がある人はぜひご登録ください!
購読と登録は無料です。

この記事を書いた人

昭和の趣の残るラブホテル=昭和遺産ラブホテルの記録・レポートをするユニット「終末トラベラー」主宰。昭和遺産ラブホテル、終末観光地の記録をしています。昭和遺産ラブホテル同人誌「あまみのラブホ探訪」の発行、トークイベントなどもしています。

コメント

コメントする

目次