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十三の老舗ラブホ・ニューライン跡地の東横インに行ってみた

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2017年に更地となってしまった、十三ラブホテル界の重鎮「ニューライン」のことをおぼえているだろうか。

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今年の6月、このニューライン跡地に「東横イン大阪阪急十三駅西口2」がオープンした。

この活動を始めた頃は節約のために車中泊をよくしていたのだけど、最近は健康上の理由で車中泊が難しくなってしまった。それ以来、頻繁に東横インのお世話になっている我が家。 こりゃあ泊まってみない手はないな……ということで、宿泊してきた。

生活圏内で東横インに泊まるというのは贅沢な感じがして、なんとも言えない。……まぁ、普段ラブホテルをガンガン利用しているので、金額的には大差ないはずだが、対象が変わるとこんなにも「贅沢」に感じるのは不思議だ。

目次

ラブホ街の東横イン

この東横インは前述のとおり、ニューラインの跡地なので、もちろんラブホ街の真ん真ん中にある。普段からラブホ街にはよく来るのだが、「ラブホ街の東横イン」に行くとなると、これはこれでなんだかドキドキする。もはや、何にドキドキしているのか分からなくなってきた。

ある・ないで言えば

ちなみに、ラブホテルの記録をするにあたって、個人的な「ある・ない」の定義というのを決めている。自主イベント「あまみのラブホ探訪」に来てくださった方は聞き覚えがあるかもしれないが、ここでも改めて記しておく。

もともとは、部屋も外観も揃っているのが「ある」という状態で、それ以外は「ない」状態としていた。(中略)現在は、部屋も外観も揃っている状態をSSランク、内装が変わってもホテルが残っている場合はSランク、廃業しても廃墟として残っていればAランク、廃業して居抜きでなにか別の業種が入っている場合はBランク、解体されて更地になっている場合は元のラブホテルの土地の形がわかるのでCランク、空き地が駐車場などになっている場合も土地の形がわかるのでDランク、跡地に別の建物が建っている場合はもう別物なので「なし」とした。

イベント使用スライド「ある・ないの定義」から引用

この定義で言えば、ラブホ跡地に新たな建物が建っているので、これはもちろん「ない」にあたる。……が、跡地にできたのが宿泊施設なので、なんとなく「ない」と言いきり難いものがある。

現地に行ってみる

さて、実際の東横インはというと、しっかりとニューライン跡に建っていた。同じ角度から撮影してみると、在りし日のニューラインのことを思い出す。ニューラインよりもだいぶ背が高く、キレイでぴかぴかの東横イン。

チェックインを済ませ、部屋の鍵をみるとなんと最上階!これはもしや、部屋の窓からラブホ街を拝めるのでは……!?とテンションブチ上がり。喜び勇んで部屋に入ると、なんと真反対。

VIA103

ネオエクセレンス

いや、本来はこっちの方が絶対良い。「ジェットストリーム」とか、BSの「音楽のある風景」とか、夜中にTVで延々と流れている高速道路や街のライブカメラ映像とか、そういうものが好きな人には(たぶん)たまらない景色だ。かく言う自分もそういう人間なので、嬉しい。嬉しいけど、今日じゃないんだ……。

当たり前だけど、東横インは至って普通のどこにでもある東横イン。この日は、いつものように眠りについた。

個人的にはロビーがアツい

翌朝、チェックアウトするためにフロントへ。ロビー(朝食スペースにもなっている)からは、向かいにある「chou」が見える。このchouというホテル、一部お手入れはされているものの、往年の面影を残していて素晴らしい外観のラブホテル。ここは、chouを鑑賞しながら朝ごはんを食べられるという、最高なロケーションなのだ。

「ラブホテル」というモノの性質上、利用を見られたくない人・知られたくない人が多く、外観鑑賞は非常にセンシティブな部分がある。私自身も、本来のラブホ利用者に対して常々配慮を心がけたいと思っていて、横目でチラ見するだけで留まることも多々ある。……が、ここはチラ見どころか、ご飯を食べるだけで目に入る。こんなにありがたいことはない!

「老舗ラブホの跡地に建った東横インに泊まった」以外、なんのトピックもない話だ。でも、私としてはなんとなく心が整理されたような、今までに感じたことのない気持ちだった。まだうまく言語化できないけれど、これもまた一つの時代の流れ・街の流れだろうし、こうなってゆくことをただ見たり感じたりして、記録すること以外にできることはない。意味なんかないかもしれないけど、ただただ私はそれをやめることができないということだけは、ここでしっかり分かった。

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昭和ラブホ・平成ラブホ探訪家の「逢根あまみ(あいねあまみ)」が、マジメに、思いのままに、ラブホテルにまつわるあれこれを書き連ねる、“チラ裏的”ニュースレターです。
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この記事を書いた人

昭和の趣の残るラブホテル=昭和遺産ラブホテルの記録・レポートをするユニット「終末トラベラー」主宰。昭和遺産ラブホテル、終末観光地の記録をしています。昭和遺産ラブホテル同人誌「あまみのラブホ探訪」の発行、トークイベントなどもしています。

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