大阪を代表するラブホテル街といえば、桜ノ宮、ナンバ、兎我野など…いろいろあるけれど、十三にも古くから数多くのラブホテルが軒を連ねる場所がある。最近では数も減ってきて寂しい限りだ。そんな十三ラブホテル街の重鎮とも言える、あるラブホテルが姿を消すときがやってきた。
十三の夜空に映えるネオン
十三のラブホテル街へ行ったことのある人は見覚えがあるだろう。十三駅から淀川の方向へ歩くと奥の方にある「ニューライン」だ。古き良き…という言葉がこんなにもしっくりくる看板で、十三を代表するネオンサインと言っても過言ではないと私は思っている。
ニューライン、閉店
そんなニューラインは、2015年〜2016年の冬頃に閉店したそうだ。聞き込みした際に、お話してくださった方もはっきりとした時期は分からないそうで、「だいたいこれくらいの時期かな〜」と教えてくださった。最後に訪れたのは確か2015年7月だったのでそれ以降なのは間違いないのだけど。
「改装予定」
廃業したニューラインは、入り口にはガードフェンスが張られ「改装予定に伴い〜」という貼り紙がされていた。ニューラインの廃業に気付けなかったことが悔しくて悔しくて、以後定期的に前を通ってチェックすることにした。いつか、改装されてしまうその日が来るまで、この素晴らしい外観だけでも目に焼き付けたかったから。
さよならは突然に
9月の中頃、いつものようにニューライン前を通る。いつものようにニューラインはそこにいた。「改装はいつなのか、気になるけど今はまだ大丈夫そうだな」と安心していた。その10日後、ニューラインが解体されるという情報提供があった。改装じゃなくて解体……すごくショックだったけど、いつかはお別れする運命なのだ。お別れができるだけ、ありがたい。週末に見に行くことに決めた。最後のお別れをするために。
さよなら、ニューライン
週末になり、ニューラインへ最後のお別れをしに行った。今まで入り口を閉ざしていたガードフェンスは少しだけ開いていて、中をちらりと覗くと数台の車が停まっていた。きっと準備がすすめられているんだろうな。
いよいよ、ニューラインとも本当にお別れのようだ。これでまた、十三の昭和遺産ラブホテルがひとつ消えてしまうのは残念だけど、私はずっとニューラインを憶えているよ。
その後のニューライン
2017年更地となりました。
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