浜松市内で用事を済ませたあと、天竜川に沿って北上する。浜松市のにぎやかな雰囲気から、どんどんと長閑な景色に変わっていく。
景流苑がみえてきた!
ぽつぽつと、まばらに民家が並ぶ細い道を道なりに走っていく。軽いカーブの先に「景流苑」と書かれた看板が、控えめに佇んでいた。
大きな通りを入ってきているので、あたりは静か。とてもこんなところにラブホテルがあるとは思わないような場所だ。看板にホテルという記載がなければ本当に何なのかもわからないような見た目。もっとも、ホテルと書かれていても「ホントに?」と思ってしまうくらい渋さがあふれている。
トタンの外壁の中へと入ると、ラブホテルらしくガレージがいくつか並んでいる。1つ、車が停まっている部屋もあった。部屋数はあまり多くなく、部屋の写真パネルもないし、さてどこにするか……。こういうときはたいてい、ゲンを担いで「8」にする。末広がりだし。
景流苑8号室に入室
8号室に車を停めて、ガレージすぐのドアを開ける。すぐに玄関があり、玄関と部屋には特に区切りもないので少し中が見える状態。玄関からみた感じは、なんとも質素だ。
歩みを進めると、すぐにベッドのお出まし。赤い別珍と、丸みのある鏡が可愛らしい円形ベッドだ。ボディやヘッドボードを見るに、回転する(していた)様子はなさそうだった。
メインの部屋には、ベッドと、小さめのテーブルとソファ、そしてテレビ。これといったエンタメ設備はない、非常にシンプルな客室だ。
シンプル故に、備品の細かいデザインなどが目につく。たとえば、この鏡のシールなんかは、きっとこの部屋に来たときのままだろう。時間の流れを感じることができる。照明器具もデザイン性が高くてカッコイイ。
ヘッドボードまわりのものは、そこはかとなく「日常」を感じるものだ。非日常的なものを求められてきたラブホテルだが、きっとここでは日常の一片が、ゆっくりゆっくり紡がれているのだろうと思う。
水まわり
さて、水まわりだがこれまたコンパクトにまとめられていた。洗面台、トイレ、バスルームとあって、いずれも清潔に保たれていた。
バスルームには懐かしさを感じるタイルが使用されていて、ここでも日常的な空気を感じる。わたしが知っている感覚でいうと「おばあちゃんち」に近い。実家アイテムとも通ずるのだけど、おばあちゃんち感のある部屋・モノも昭和遺産ラブホテルではよくある。
アメニティは、男性用ヘアリキッド・歯ブラシ・カミソリ・ヘアブラシ・シャワーキャップのみ。女性用アメニティはなかった。
まとめ
シンプルな作りの部屋だが、赤い円形ベッドやバスルームなど、細かい部分で昭和の空気感を楽しむことができる。心穏やかに過ごすにはピッタリの場所だ。
利用料金、設備は2018年訪問当時のものです。料金は、利用日・時間帯によって変わります。この記事の限りではありませんのでご注意ください。
ホテル景流苑 詳細
住所:静岡県周智郡森町一宮6333
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