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懐かしさとやさしさで心がほどけるラブホテル ホテルダイコク13号室【大阪・羽曳野市】

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今回は、大阪府羽曳野市にあるホテルダイコクのラブホ探訪をレポート。昭和の趣をしっかりと残す「懐かしさ」で涙がでそうなラブホテルだ。

目次

大阪府羽曳野市とは?

「羽曳野市」と聞いて、何を思い浮かべるだろうか。
大阪以外の方はそもそも「羽曳野市?どこ?」という感じだろう。大阪に住む人でも、どこにあるか、何があるか思い浮かばない人もいるんじゃないかと思う。
ちなみに私はいろんなところへ行くのが好きだし、地図を眺めるのも好きなので、大体の位置関係はわかるけど、羽曳野市には何があるのかわからない。

……というわけで調べてみると、羽曳野市は、大阪の「南河内」という地域に位置していて、堺市や奈良県香芝市と隣接している。

『古事記』『日本書紀』に登場する英雄、ヤマトタケルノミコト。

「羽曳野」という名前は、没後白鳥となったヤマトタケルがこの地に舞い降り、天高く飛びさった様子が「羽を曳くが如く」だと伝わる、「白鳥伝説」に由来しています。

https://www.city.habikino.lg.jp/teiju/about_habikino.html

古墳など古代史跡が多く、そして、ブドウ栽培が盛ん……らしい(Wikipedia情報)

そんな羽曳野に来たのは、ここに昭和の趣の残るラブホテルがあると知ったから。知ったのはもう随分前のことだけど、近場ということもあってついつい先延ばしにしていて、伺ったのは最近のことだ。

堺市の美原ロータリーすぐ

「堺市の美原ロータリー」と言うと、ご存知の方は「あのややこしいとこね!」と思い浮かぶだろう。その美原ロータリーから程近くの場所にホテルダイコクはある。

幹線道路沿いに看板はあるものの、ホテル自体は道路から少し入ったところにある。ホテルの中へ車を走らせると、中は数台の車が停められるようになっていた。車をおりるとなんだかいいにおいがしていた。近所の晩ごはんだろうか。

駐車場から建物へ入る手前に、部屋のパネルが並んでいて、ボタンを押してから部屋へ移動する。このパネルの周辺のサインなども趣があってとても良い。ついつい書かれている文字をじっと見てしまう。

いざ、入室

2階建ての建物は階段での移動だ。 客室のドアを開けると「ビーーーーッ」と警報音のようなものが鳴る。そそくさと入室した。

広めの玄関があり、その向こうには客室だ。テレビ、ソファのあるリビングスペース。奥には畳の小上がりのようなところがある。入ったところからベッドの姿は見えず、どうやらメゾネットになっているようだった。ベッドはこの上だろうが、まずは水まわりを見ていく。

水まわり

リビングすぐ横のドアを開けると水回りになっている。正面に洗面台、左手にバスルーム、右手にトイレという配置だ。

洗面台・トイレ

90年代中〜後期によく見られた暖色系・花柄のクロスがちょっと懐かしい雰囲気のトイレ。経年劣化はみられるものの、綺麗に清掃されているし、壁などにここ数年でお手入れされたと思われる箇所も見受けられる。

洗面台は広いわけではないが、左右にスペースがあるので使いやすい。アメニティも綺麗に配置されている。

バスルーム

バスルームは、客室の全体的な雰囲気からみるとかなり新しいように見える。家庭用システムバスのような、シンプルな印象。こちらも綺麗に清掃されていて、換気もされているので不快感なく利用できる。

アメニティ

ボトルでの設置

  • オールインワンクリーム
  • クレンジングミルク
  • フォームソープ

その他

  • 歯ブラシ × 2本
  • カミソリ
  • ヘアバンド
  • コットンセット
  • ヘアブラシ
  • 綿棒 × 2本

※レンタルシャンプーあり

メインルーム

1階

1階は前述のとおり、玄関すぐのところにリビングスペースが展開されている。テレビ、ソファをはじめ、クローゼットやお茶セット、冷蔵庫などがある。冷蔵庫は持ち込み用になっているので、サービスのミネラルウォーターのみ入っている状態だ。

部屋の奥には畳敷の小上がりスペースがあり、こちらは3畳ちょっとくらいのスペースだろうか。ごろ寝ができるくらいのスペースで、ソファとはまた違った「ゆったり」を堪能できる。畳も、新し過ぎて青臭いわけでも、古くてポロポロしているわけでもない、ちょうど良い塩梅。

そしてこれは……お店の方的には複雑かもしれないが、個人的に郷愁を感じたのが柱たちだ。ホテルダイコクのInstagramに「柱や階段は古くて傷もたくさんあるのですが、雰囲気を変えたくなくて、あえてそのままです」と書かれているように、たしかに、柱に小傷がたくさんある。しかも「ヤンチャな傷」だ。

一般的には良くない印象をもたれるかもしれないが、ホテルダイコクが長年ここで愛され続けてきた証拠だろう。雰囲気を変えたくない、というお気持ちにも共感できるし、そうしてくださったことに感謝の気持ちも感じている。

とはいえ、こういった「他者に付けられた傷」を称賛しているわけではないので、ホテルさんのためにもこういうことはしないでほしい。あくまで今あるものをあるがままに愛でているだけ!ということは念の為書いておく。

そんな味のある階段をあがると、いよいよベッドと対面だ。

2階

ぼんやりと薄明かりの2階スペースは、ドン!とベッドを配置している。階段上がって左手(ベッドから見て足元のあたり)には、小型のテレビも設置されている。ベッドのヘッドボード部分は別珍が使用されていて、ムーディーな雰囲気だ。 スイッチパネルはシンプルなつくりだが、コンセントが1口あるので充電などに活用できそう。

また、ヘッドボードに灰皿が置いてあったのだが、なんとも可愛らしい丸っこいフォントで「DAIKOKU」と書かれたファンシーな灰皿だった。よくよく見ると、少しかすれているが「ELEGANT HOTEL」とも書かれていて、80〜90年代の雰囲気をしっかり落とし込んだ小物にワクワクする。

1階、2階、いずれの灰皿もマッチやライターの類はなかったので内線でお願いすると、すぐに持ってきてくださった。ここは出前口はないので、ドアを開けて受け取るスタイルだ。持ってきてくださったのは小さなロゴ入りマッチ。サイズ感が良い。

VRラブホ

全天球カメラで撮影した写真も掲載。こちらは自由に動かせるので、ぜひぐるぐる回してVRでホテルダイコクを楽しんで欲しい。

ホテルダイコク – Spherical Image – RICOH THETA
ホテルダイコク ベッド周辺 – Spherical Image – RICOH THETA

ラブホ探訪、その後

以前、いまトピでの取材でもお答えしていたように、ホテルダイコクさんでも書き置きを残していったところ、Instagramに投稿してくださいました。

嬉しいながらも、ちょっと恥ずかしいですね……笑。でも、こうして反応をいただけてとても嬉しく思っています。

今回はこれをきっかけに、記事の公開許可をいただきましたので屋号を記載した上での公開となります。

まとめ

昔ながらの雰囲気を大切に残しておられる13号室。タオルもほんのりとせっけんのような素朴な良い香りがして、なつかしさで心がほどけるような、そんな優しさをまとった素敵な昭和遺産ラブホテルだった。リーズナブルな価格も魅力。ぜひ実際に訪れて、懐かしさと優しさに触れてみて欲しい。

休憩・宿泊におすすめ
休憩 3,300円(週末昼間2時間ほどの利用) 
※利用料金、設備は2020年訪問当時のものです。料金は、利用日・時間帯によって変わります。この記事の限りではありませんのでご注意ください。

ホテルダイコク 詳細

住所:大阪府羽曳野市野24

couples

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昭和ラブホ・平成ラブホ探訪家の「逢根あまみ(あいねあまみ)」が、マジメに、思いのままに、ラブホテルにまつわるあれこれを書き連ねる、“チラ裏的”ニュースレターです。
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この記事を書いた人

昭和の趣の残るラブホテル=昭和遺産ラブホテルの記録・レポートをするユニット「終末トラベラー」主宰。昭和遺産ラブホテル、終末観光地の記録をしています。昭和遺産ラブホテル同人誌「あまみのラブホ探訪」の発行、トークイベントなどもしています。

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