訪問後2年以上経過している記事です。料金・内装・サービスなど、状況が変わっている場合があります。悪しからずご了承ください。
福岡県久留米市の「ホテルアール」。昭和の趣を色濃く残し、ユニークなデザインのお部屋がたくさんあります。
今回は、昭和遺産ラブホテルとしてのホテルアールの魅力をご紹介します。ベッドメーカー「ビケンズベッド」の貴重な資料写真をもとに、世にも珍しい相撲モチーフのお部屋を探訪します!
きっかけ
関西から遠く離れた、福岡県久留米市。わたしはある写真を片手に、ラブホテルへ入りました。
2016年の春、数々の特殊ベッドを生産されたビケンズベッド販売株式会社の臼井社長を取材させていただいたときのこと。
今までに見たことがない、相撲をモチーフにしたラブホテルの部屋の写真を見せていただきました。
もちろん、その部屋のベッドもビケンズベッドが製作されたそうで、とても素晴らしく、印象に残っていました。

取材後も、継続的に続けていた昭和遺産ラブホテルの調査で、とあるホテルのwebサイトを見つけました。
ありがたいことに全部屋の写真が掲載されていて、なんとその中に、あの相撲モチーフの部屋が!
これは、この目で確かめなければ……!!
いざ、九州へ
福岡久留米のホテルアールに到着したのは夕方前。駐車場はいっぱいで、近くの提携駐車場に案内していただきました。
40以上並んだ部屋写真のパネルは、3つしか点灯していませんでした。ここまで来て、入室できなかったらシャレにならない。
まばらに点灯したパネルを順番に確認する……と、なんと目的の203号室が空いていました。思わず「わ!」と声を出してしまうくらい舞い上がってしまって、深呼吸をして、パネルのボタンを押しました1。
ホテルアールでは、部屋を選択後フロントで基本料金を前払いします。支払いを済まし、今時珍しいアクリルの板がついたホテルキー2を受け取ってエレベーターで部屋へ向かいます。
昭和レトロなラブホ、共用部の魅力
廊下はレトロなタイル、壁は赤い別珍のクロスが施され、昭和時代の面影を残したデザイン。
ところどころ、すりガラスに描かれた女性があらわれ、部屋のドアも凝ったデザインで惚れ惚れします。

いざ、入室!
入室してすぐ左手にはラブホテルではよく見かける小窓があります。
注文した食事などは、顔を合わせずに、ここから受け取ることができます。なお、ここの食事はメニュー豊富・リーズナブル・美味しいので重宝します。
ホテル飲み・ラブホめしにもぴったり!
水回り
洗面台
古さは感じるものの、とっても綺麗にされています。
クレンジングやフェイスソープ、化粧水をはじめアメニティも揃っていて安心。さらにドライヤーや、ヘアアイロンまで設置されていました。

トイレ
広めのトイレはウォシュレット付き。
バスルーム
広いとは言えないものの、決して狭くもないバスルーム。
ローションマット完備。
シャンプー類はフロントで借りることもでき、その種類も豊富。

相撲モチーフのベッド
そして、最も目を引くのは、相撲をテーマにしたベッド。写真で拝見したまま、そのままのベッドが残っていることに感動しました。
ベッド周辺はカーペットで作られていて、砂をイメージしたかのような色が使われています。段になっていて、屋根もあり、忠実に土俵を再現。ヘッドボードには行司の持つ「軍配」を模した鏡も!
ベッドやヘッドボードはもちろん別珍を使用していて、高級感のある仕上がりとなっています。

回転ベッドの名残か?
ベッドの縁には、黒い板で塞がれたものが。
ベッドの底を覗いた感じ、このベッドは回転していたのでは……? と想像が膨らみます。
回る土俵、回る回転ベッド……なんてキテレツなんだろう! 想像すればするほど、ワクワクします!

昭和遺産ラブホテルとしての魅力は絶大!
まさか、取材時に拝見した部屋・ベッドが残っているとは夢のようで、ただただ感慨深い。当然、細かい仕様の変化こそあるものの、独特のデザインが現代に存在してくれているのは本当に胸が熱い!
ホテルアールはビケンズベッドの見本市とも言える、素晴らしい昭和遺産ラブホテル。さらにサービスやコストパフォーマンスも申し分なし!
昭和のラブホテル文化を愛する方々にとっては、まさに理想的なラブホテルと言えるでしょう!
ホテルアール
住所:福岡県久留米市六ツ門町6−7

脚注
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