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全国で2店だけ!?幻のハンバーガーチェーンの生き残り、豊岡バーガーシティ【兵庫・豊岡】

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ドムドム連合協会の活動を始めて、図書館での資料探しをしていたときのこと。「月刊食堂」という飲食ビジネス専門誌を見ていると、時折「バーガーシティ」の広告が目に付いた。見たところ、ファストフードチェーンのようだが、私は初見だった。気になって検索してみたら、wikiのページを発見。

それには、

かつて日本にあった中堅ハンバーガーチェーン店である。
近畿地方を中心に展開し、小面積の店舗を多数抱えて1980年代前半~半ばにかけて急成長した。
全盛期には「百円満点、バーガーシティ」というキャッチフレーズを入れたテレビCMも積極的に放映していたが、最終的に倒産に至った。
(wikipediaから引用)

と書かれていた。

目次

バーガーシティの生き残り

なるほど倒産したからみたことないのか……と思っていたが、検索画面にはバーガーシティの有名口コミサイト評価が並んでいた。あれ?倒産して、なくなったんじゃないの?と、有名口コミサイトを開くと、最近の日付の口コミが投稿されていた。まったくもってどういうことかわからない。

「本部倒産もなんのその」

さらに調べていくと、大阪府堺市と兵庫県豊岡市に残っていることがわかり、豊岡市の店舗に関してはTwitterアカウントも発見。プロフィールには「本部倒産もなんのその、元気に営業中!」と書かれていて、気になって気になってしょうがないので、豊岡の店舗へ行ってみることにした。

兵庫県豊岡市へ

今回伺ったバーガーシティは、兵庫県豊岡市のJR江原駅のすぐ近くにある。梅田から電車だと最速でも約2時間30分、車でも約2時間という、お世辞にも行きやすい、とは言い難い場所にある。豊岡市というと城崎温泉が有名であるが、この江原駅というのは城崎温泉から電車・車で30分ほど南に位置する。関西に住んでいても、なにかしらの縁がないと、パッと思い浮かぶような場所ではない。そんな場所で、バーガーシティは営業している。

JR江原駅東口

JR江原駅東口を出たところは、週末だからなのか、それともいつもなのかはわからないけどとても静かな場所だった。駅舎を出て左に進むと、黄色い看板が目に入る。やたらと貼り紙が多い、小さなお店。これがバーガーシティ!

メニュー表が貼られている

念願の初バーガーシティ

前述の通り、バーガーシティを知らなかった私でも、なんとなく懐かしさを感じてしまう出で立ちのバーガーシティ。外に置いてある赤い看板は、80年代っぽさを感じられて、なんとも愛しいデザインだ。入り口付近のガラスには、所狭しとメニューが貼られているが、その内容はあまり他のチェーンでは見かけないものが多い。兎にも角にも注文してみなくては……と、ドキドキしながら入店してみる。

とにかくメニューが豊富!

入店すると、店内はとてもこぢんまりとしていた。イートインの席などはなく、できあがりを待つ椅子が端に並んでいる。壁や、注文カウンターの下には膨大な数のメニューやポップが掲示されていて、バーガーだけでなく、サイドやシェイクなど、とにかくメニューが豊富だ。せっかく店外のメニュー表である程度決めていたのに、一瞬で気持ちが揺らいでしまった。

コンパクトな店内にはメニューのポップがあちこちに掲示されている

困ったな……なにを頼もうか……と考えていたら、奥から一人の男性が出てこられた。愛想の良い男性に注文を伝えると、厨房に入り調理を始めた。結局、あらかじめ決めていたピザバーガーとコーンボールを注文した。

至るところにバーガーシティロゴがあしらわれている

個人で続けることの大変さ

「お待たせしました〜」
数分後、厨房からさっきの男性が出てきて、手慣れた手つきでレジ袋に詰めて渡してくださった。受け取る際に、実は……と、ここへきた経緯をお話した。

注文カウンターにもロゴが。

「わ〜、そうなんですね、バーガーシティも昔はたくさんあって、最盛期は400店舗くらいあって……」
男性は、この豊岡バーガーシティの店長・上坂さん。続けて、本部が夜逃げ倒産してしまったこと、以後そのままバーガーシティを続けていることを語ってくださった。お店の切り盛りももちろんではあるが、本部がなくなってしまったことで、材料の仕入れも個人でする必要があるため、大変だそうだ。それでも、バーガーシティを続けることにはとても意欲的で、「たくさんの人に来てほしいので」とTwitter・Facebookなどの主要SNSの運営はもちろん、LINE@でのメニュー配信や割引情報も積極的に行われている。

「また来ます!頑張ってください!」とお伝えすると「またお待ちしています」と笑顔の上坂さんに見送られて豊岡バーガーシティを後にした。

いざ、実食!

注文したピザバーガーとコーンボールを車内で実食することに。本部はなくなっているので、もちろん資材も汎用タイプのものを使用しているし、バーガーの種類を示すシールは自家製のもののようだが、きちんとバーガーシティのロゴが入っているのが嬉しい!

ピザバーガーは、パティ、チーズ、オニオン、レタスが挟んであり、ピザ風ソースで味付けされている。ファストフードというと”濃い”イメージがあるが、シャキシャキの新鮮な野菜でさわやかに仕上がっている一品だ。

コーンボールも他のチェーンでは見かけない商品で、一口サイズのコーンクリームコロッケ、というと想像しやすいかもしれない。とにかくコーンがたくさん入っていて、コーンの甘みがクセになる。個人的にはこのコーンボールがかなり好みで、ずっと食べていたいくらいだった。

まとめ

知っている世代には懐かしく、知らない世代にはある意味新鮮に感じられるであろうバーガーシティ。当時のまま残る看板や、ロゴは非常に貴重で、80年代のデザインが好きな人にとっては、食事だけでなく目でも楽しむことができる。すぐ横のサンロードも、昭和感満載のデザインたちが楽しめるのでおすすめ。ぜひ、豊岡のバーガーシティでお腹も心も満たされてみて。

バーガーシティ(豊岡)

住所:兵庫県豊岡市日高町日置22-13
電話:0796-42-3648
web:https://twitter.com/burger__city

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昭和ラブホ・平成ラブホ探訪家の「逢根あまみ(あいねあまみ)」が、マジメに、思いのままに、ラブホテルにまつわるあれこれを書き連ねる、“チラ裏的”ニュースレターです。
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この記事を書いた人

昭和の趣の残るラブホテル=昭和遺産ラブホテルの記録・レポートをするユニット「終末トラベラー」主宰。昭和遺産ラブホテル、終末観光地の記録をしています。昭和遺産ラブホテル同人誌「あまみのラブホ探訪」の発行、トークイベントなどもしています。

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