「令和フロア」の客室をご紹介
では逆に、改装が完了し「令和フロア」とも呼べる1階・3階、最新の客室はどのようなものだろうか。
実際に113号室・116号室の2室を見学させていただいた。
113号室
鮮やかなオレンジのドアの向こうは迷路風の客室だ。
曲がりくねった細長い廊下を進んでいくと一番奥にマットとベッドが登場する。
奥行感を出すために、天井の高さも低めにされていて、遊び心満載!……だけど、閉所恐怖症の方は要注意かもしれない。
水回りももちろん完全改装。ピカピカで気持ちよく利用できる。
116号室
ピアノが2台も置かれている豪華な客室。
レトロエリアの518号室同様、自動演奏が使用できるので、ピアノを聴きながら優雅な時間を過ごすもよし、連弾の練習をするもよし。
カラオケとマイクスタンドもあるので、弾き語りの練習にもうってつけだ。
ピアノが多いからホテルピアノだった
FUTARINO HOTELは、元々は「ホテルピアノ」という屋号で営業していた。この屋号になったのは「ピアノが多かった」のが理由だという。
改装してFUTARINO HOTELになった今も、116号室のようにピアノを楽しめる客室は現存している。
ピアノのある客室は予約利用が多く、そのためにラブホテルで重要とされる「回転率(1日により多くのカップルが入ると良いとされる)」が落ちてしまう。また、定期的な調律も実施しており、費用もかかる。
一見、デメリットが目についてしまいがちだが、今も設置しているのには、きちんとした理由がある。
「ピアノって、「実はちょっと弾ける」くらいの人が楽しめる場がないと思うんです。楽器屋にデートってあまりないと思うし、そもそも公衆の面前で弾くことに抵抗のある人もいる。だから、そういうライトユーザーにも楽しんでもらえたらって。もちろん、弾けなくても自動演奏があるので、それも楽しんでほしいですね」
ちなみに、自動演奏のデータはフロッピーディスクに入っている。これも、現代では非常に珍しいアイテムだ。
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