昭和の趣が残るラブホテル=昭和遺産ラブホテルをめぐるようになってから、様々な場所へ「ラブホ探訪」しました。数あるラブホテルの中から、昭和遺産ラブホテルを探していると、それはそれはいろんなものに出会います。
当時の雰囲気がそのまま残っているところ、内装の大部分は変わってしまっているけれどなんとなく当時の雰囲気を感じられるところ、面影すらないところ……。
最初の数十軒のときには気付かなくても、見たり訪れたりする数が増えていくにつれ、昭和遺産ラブホテルのほかに無視できない存在が現れました。
それは、バブル期の雰囲気を感じるデザインです。
バブル期のラブホテル
今、6/4のTSKに備えて、写真や情報を整理してたんやけど、昭和遺産ラブホテルには分類できないラブホ写真がちらほら。ヤマカンで入ったり、部屋写真パネルに騙されて()内装が変わってたり、なんとなく入ってみたり理由はいろいろやけど、入ってみたものの(続く
— 逢根あまみ🚀11/23佐世保 (@aineamami) June 1, 2018
→昭和といえば昭和、平成といえば平成……というか。そもそも、回転ベッドが全盛期と言われてた70年代はさておいて、80年代ともなればバブルの香りがしだして、80年代後半〜90年代前半はもはや区切りがわかりにくい。→
— 逢根あまみ🚀11/23佐世保 (@aineamami) June 1, 2018
→メロさんが大阪でのイベントでそのあたりの時代の区切りがわかりにくい、というお話をされてたように思うんだけど、ラブホでも同じくという感じ……
— 逢根あまみ🚀11/23佐世保 (@aineamami) June 1, 2018
平成も30年が経つ今、昭和を知る世代には「平成でしょ」となるし、最近を生きている若い世代は「昭和でしょ」となるのではと思ったり。
— 逢根あまみ🚀11/23佐世保 (@aineamami) June 1, 2018
バブル期は1980年代後半から1990年代初頭。回転ベッドや鏡張りなどが制限された、いわゆる「新風営法」の施行前後の1985年(昭和60年)ころから平成に入ってすぐのころになります。
現代に残っている昭和遺産ラブホテルは、1980年代にデザインされたと思われるものが多く、上記のツイートのとおり、この頃になると「昭和」とか「平成」で括るよりも「バブル」で括る方がその雰囲気を捉えやすいような、そういった存在に出会うことが増えてきたのです。
例えばこの3枚、正確なデータはないものの、80年代後半〜90年代のものと思われる内装。薄いピンクやベージュを多用してる。フチどりや照明にポイントでゴールドが使われていたり、スズランみたいな照明器具を多用するのも共通しているように思う。 pic.twitter.com/1LA5RUpNOo
— 逢根あまみ🚀11/23佐世保 (@aineamami) June 1, 2018
この他にも、斜線(三角をモチーフにした模様)を使用したデザインや、ガラスブロックの使用、ピンク・ミントグリーン・ベージュなどの淡いカラーを多用することも特徴です。窓がある部分に取り付けられている、窓を模した建具がメルヘンチックだったり、出窓風に仕上げられているのも少なくありません。また、中には昭和っぽさ・平成っぽさが混在するラブホテルもあります。
どうも、こんばんは(*’▽’)
ブログ更新しました!
「ムスクの404号室」https://t.co/KzxIRn9DiRこれからも末永くご愛顧の程よろしくお願いいたしますm(__)m#新潟#ラブホ#ブログ更新 pic.twitter.com/3n5Jw3mM2t
— ホテルムスク 新潟 (@hotel_musk) 2018年6月16日
命名!平成アーバンラブホ
こういった特徴に都会的な印象を持ち、またバブル期に見られる都会的なものへ憧れる傾向から「平成アーバンラブホ」と呼ぶことにしました。
なぜこういったデザインが増えたのか、明確な理由はわかりません。でも、上記の通りバブル期に見られる都会的なものへ憧れる傾向や、シティホテルのようなシンプルなデザインの流行、新風営法の影響などが主な理由ではないかと考えています。
ただ、時代が昭和か平成かが曖昧なラブホテルの中でも、個人的にはこういうアーバン感のあるものは平成にくくっちゃってる。仮に昭和63年のものだったとしても、平成なのかなと思っている。あくまでも、象徴というか、昭和っぽい、平成っぽいという感性だけで分類しているというか。
— 逢根あまみ🚀11/23佐世保 (@aineamami) June 1, 2018
そもそも、オープン日・改装日などの正確なデータを入手しにくい現状では、感性とか経験則で判断するしかないのかなぁ、と。ラブホのつくりと風営法を照らし合わせれば、ある程度の時期は絞れるかもしれないけど。でもそれも、法律ってのは解釈によって相違があると思うので絶対ではないだろうし。
— 逢根あまみ🚀11/23佐世保 (@aineamami) June 1, 2018
とりあえず、こういう平成っぽさ・アーバン感のある部屋データも増えてきたので、 #平成アーバンラブホ と呼んで、観察していこうかな。何か見えるかもしれないし、見えないかもしれないけど。 https://t.co/ew7luDL8xL
— 逢根あまみ🚀11/23佐世保 (@aineamami) June 1, 2018
昭和の趣だけを追っていた初期のころには、こういった場所に出会うと「変わってしまっている!」とがっかりする対象でした。しかし、いろいろな部屋に出会うたび、注意深く見るたび、そして昭和から平成・バブル期の文化に触れる機会が増えるほどに、その変遷期に興味がわきました。
そもそも、未だに自分の中では、昭和遺産ラブホテルの定義自体がふわふわとしているのですが、この「平成アーバンラブホ」の定義を認識・確立していくことで、ぼんやりしていた昭和遺産ラブホテルの定義が、もう少しはっきりするんじゃないか……そんな気がしています。昭和遺産ラブホテルと平成アーバンラブホ、それぞれがお互いの定義を確立するためにブラッシュアップされているように感じていて、もっと確固たるものにするには、今よりもたくさんの数を記録・観察しなければなりません。継続して、考察していきたいと思います。
コメント