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壁紙にドキッ!?趣ある、ふたりだけの離れでゆったりとしたひとときを【京都】

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旅に出るとき、よく前を通るラブホテル。通りからは中の様子がわかりにくく、もちろんネットでも有力情報はない。

数年前、敷地内に入ったことがあった。……が、在室中か準備中の部屋のみで空室がなく、しぶしぶ出たのだった。その後も前を通るたびに気になっていたけど、なんとなく機会を逃し続けて今に至っていた。

この数年で、京都はもちろんのこと、全国的にみても昭和の趣を残すラブホテルは年々姿を消している。どんなに繁盛しているように見えても、廃業する理由は様々なのだから「大丈夫そう」なんてことは言っていられない。自らを鼓舞して「えい」っと行ってきた。

目次

モーテル型で写真はなし

今回訪れたこのラブホテルは、いわゆるモーテル型だ。ワンガレージワンルームになっているので、入りたい客室のガレージに車を停める。ガレージは比較的広めで、入庫は難しくない。部屋の写真はなく、和室・洋室の表示のみがある状態だ。

いざ、入室

ガレージ奥に客室へのドアがあり、中に入ると数段の階段があり、あがると左手に襖。それを引くと客室……といった具合だ。

客室の第一印象としては旅館みたいなイメージ。畳敷きの広いスペースに立派な机が置かれていて、昔ながらの観光旅館のようで、とても趣を感じられる。

奥にもう一間あり、そこにはベッドが置かれていた。照明はまだ点いておらず(ベッドまわりに照明のスイッチがあり、入室時はオフになっている)居間からの灯りでぼんやりと向こうが見えるのだが、薄明かりの中で目をこらすと、壁にびっしり字が書かれているのを見てドキ!っとしてしまった。

近寄ってみると「いろは歌」が書かれた壁紙だった。さながらマトリックスの緑のコードのように、つらつらと書かれたいろは歌。さすがに薄明かりの中で見るとびっくりしてしまったが、照明をつけてあらためて見るとこれはこれで趣があって良い。

このいろは歌ルームも畳敷きではあるが、真ん中にベッドがどどんと鎮座し、ベッドの真横に洗面台があるという、ちょっと風変わりなつくりになっている。

洗面台が近いことで少し抵抗を感じる人もいるかもしれないが、冷暖房が効いた場所で支度できるのは個人的には良い。

ベッドもTVボードも、一般的な家具といった風貌でラブホテルらしさみたいなものは一切感じられない。

ベッドの足元あたりに配されたドアを開けると、精算口とトイレ、バスルームがある。

ゆったりとしたバスルームは、二人で入っても差し支えのない広さだった。バスタブは円形で、手前が段になっているので半身浴も楽しめそうだ。こちらも結構ゆったりなので、二人で入っても大丈夫そう。

トイレは狭くもなく広くもなく、といったごくごく一般的な広さかと思う。綺麗に手入れもされていて、どことなく「実家っぽさ」を感じる。

まとめ

広々とした和室は、どこか遠くの旅館に来たようで、一瞬で非日常的な気持ちになれる。長く営業されているような印象ではあるものの、とても丁寧に手入れをされている。水周りもここ何年かで入れ替えもしておられるようで、使いやすくて綺麗な状態だった。お手入れの具合や、多用されているテプラからスタッフさんの思いを感じることができて、なんとも心地よい客室だった。

couples

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昭和ラブホ・平成ラブホ探訪家の「逢根あまみ(あいねあまみ)」が、マジメに、思いのままに、ラブホテルにまつわるあれこれを書き連ねる、“チラ裏的”ニュースレターです。
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この記事を書いた人

昭和の趣の残るラブホテル=昭和遺産ラブホテルの記録・レポートをするユニット「終末トラベラー」主宰。昭和遺産ラブホテル、終末観光地の記録をしています。昭和遺産ラブホテル同人誌「あまみのラブホ探訪」の発行、トークイベントなどもしています。

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